精力剤の定番「赤まむし」のパワーとは..
マムシとは日本各地の草むらなど湿地帯にすむ毒蛇だが、特に体色が赤めのものを赤マムシと称して、薬効が高いといわれています。製品化されているものはその殆どが養殖されたもの。
皮と内臓を取り出して乾燥させたものを反鼻(はんぴ)といい、胆嚢を乾燥したものは蛇胆(じゃたん)と呼ばれ漢方薬として用いられています。
中国漢方では、「ヘビの肝は、呼吸を楽にしてせきをとり、体をあたため、視力をつよめ肝臓の働きを強くする。」と言われている。
マムシの生命力の強さは、肉体を形づくっているタンパク質であり、そのたんぱく質をかたちづくっているアミノ酸の組み合わせによるものです、マムシのタンパク質中のアミノ酸の含有量は、十種類の必須アミノ酸(動物の成長に必ず必要なもの)をはじめ、全アミノ酸20種の全てを含んでいる。
成分としては、
タウリン.メチオニン.チロシン.グルタミン酸などのアミノ酸、リノール酸、カルシウム、ペプチドなどが含まれており、強壮作用、疲労回復、動脈硬化の予防、骨の強化、冷え性の改善、強精作用などの効果があることがわかっています。
マムシには、豊富なアミノ酸やビタミン類を含み、これらの栄養素が総合してマムシ特有の作用が現れてくるのです。
マムシの効果の高さは、これらの成分が極めてバランスよく含まれているからです。少量で強壮作用があるというのも、成分のバランスによるものです。
マムシエキスは胃腸障害に対しても有効性が確認されており、ストレスの多い生活を送っている現代人には良いくすりと言える。又虚弱体質や食欲不振、胃弱過多の人にも良く、マムシの肝の中には、約52%のタウロコール酸が含まれている。
タンパク質を分解し胆汁の分泌を促進させ、肝臓の機能を亢進させて、鎮痛、消炎防止作用をする。こうしたタウリンの働きは健康の基本となるもので、疲労回復、ストレス解消にも大切なものである。
こうして見ると、やはりキーワードとなる成分は「アミノ酸」ということになるが、前回ご紹介した「すっぽん」にも同じ事が言えるようだ。
そして、その「アミノ酸」の種類とバランスが効果のカギを握っているのではないだろうか。
やはり、古来から珍重されてきた「精力剤」にはそれなりの根拠と理由があるようだ。